あくまでも自論ですが。
日本が絶対に戦争をしない、及び同盟国・周辺国が戦争をしても
その戦地にまで行って最前線で銃をとるような事は無い、と断言できる理由が3つあります。


①大義名分が無い
 日中戦争から続く第二次世界大戦における一連の流れは、
 まず当時の世界情勢を考慮しなければなりません。

 イギリス、フランス、オランダなどを始めとする欧州諸国は東南アジアに多数の植民地をもっており、
 そもそも「植民地の保有」が是とされていた時代です。植民地だからなんなの?という時代です。
 日本も同じように日本列島から出て手近な朝鮮半島などのユーラシア大陸へと
 進出して行くことも当然の成り行きです。別にどこの国もそれに対して正義感から非難はしてません。
 むしろ日本に関しては朝鮮半島は「併合」という形で国際的にも認められた形で国土とした
 極めて稀なケースです。

 第二次世界大戦前はそう言った事情がまずあります。
 ですが現代は違います。軍事力によって領土を広げていくといった行為は基本的にNGです。
 どこの国もそんなことしてません。中国だって尖閣が欲しけりゃ力で奪えばいいのに、
 必死に「我が国が昔から保有していた」という「領有権」を主張し続けるという手法に出ています。
 あの韓国ですら竹島に対し中国同様の手法で動いています。
 軍事力によって領土を獲得する動きに出れば、国連が黙って無いからです。

 では、日本が軍事力を持った場合、侵略戦争をするでしょうか?
 するわけがありません
 前述の通り、WW2前は世界情勢がそういうものだったから日本も負けじと動いていただけです。
 WW2後、今の世界情勢で、ただでさえ「周辺国の配慮」とかいって過剰に周辺国を気にしている日本が
 そんなバカな真似をするわけがありません。する理由もありません。

 以上のように、そもそも戦争する大義名分がありません。
 それとも、まさか世界征服をするだなんて言って戦争するとでも言うんでしょうか?


②「集団的自衛権」の性格

 おいちょっと待て!侵略戦争をしないのはまぁいいとしよう。
 だが安倍総理は集団的自衛権とやらの行使が出来るようにすると言ってるじゃないか!
 それによって日本は戦争する!!

 ・・・と、仰る方もいるでしょう。無いです

 国際慣習法上、集団的自衛権を行使するに足ると認められるにはいくつか条件があります。
  1.必要性
     → 相手国の攻撃が差し迫ったものであり、他に選択の余地や時間が無い
  2.均衡性
     → 選択された措置が自衛措置としての限度内でなければならない

 これに加えて、1986年にニカラグア事件という事件の判決において、
 さらに2つの要件が必要であると定義しています。
  3.武力攻撃を受けた国がその旨を表明する事
  4.援助要請
     → 攻撃を受けた国が第三国に対して援助要請をすること


 はい、では現代日本に当てはめてみます。
 日本の同盟国は言わずと知れたアメリカ合衆国です。
 お隣の国はどちらかというと攻撃を仕掛けてくる側ですし、仮に攻撃を受けたとして
 助けてくれと言うかどうかもわかりませんし、仮にあったとしても日本は拒否してもいい・・・
 と言うか現状どう考えても受諾するメリットがどこにもないし義務もないですので、
拒否して下さい
 基本、あっちこっちで戦争みたいなことしてるアメリカ合衆国を例にとりましょう。

 とりあえず、アメリカ合衆国の軍事力は世界随一です。対抗できるのはロシアか中国ぐらいでしょう。
 日本がアメリカに手を貸す必要性はありますか?無いと思います
 手を貸してくれ!と言われたとして、アメリカが自国を「自衛する」措置として、
 太平洋を越えて行く事が自衛措置としての限度内ですか?均衡性はありますか?無いと思います
 武力攻撃を受けた旨を表明する事はあるでしょう。でも、アメリカがわざわざ日本に
 太平洋を越えて助けに来てくれ!と言いますか?言わないと思います
 どっちかというと、仲は悪くても近くのカナダや、ブラジルとかに救助要請する方が道理が通ってます。
 
 大体、日本からアメリカ西海岸まで行くのに、20ノットで航行しても9日とかかかるそうです。
 海自のこんごう型イージス護衛艦の巡航速度が20ノット、最大30ノットとかです。
 今まさに武力攻撃を受けてるさなかに、「日本助けてくれ!1週間以上かかっていいから!」とか
 それ必要ですか?

 どう考えても、日本とアメリカ間で集団的自衛権を行使してアメリカまで行くことはありえません。
 アメリカは日米安保条約によって日本を守ることを約束しているので、
 わざわざ日本に基地おいてるぐらいですから。
 東南アジアで日本と仲良くしてる国々に関しては、あり得るかもしれません。
 が、その場合その国を攻撃するのは、大体中国の可能性が高いです
 東南アジアの国同士での戦争の場合は、集団的自衛権行使における必要要件を
 満たせない場合のほうが高いです。
 んで、中国が東南アジアにまで軍事進出する場合、どうしても日本がジャマになります。
 日本は攻撃してこないからスルーしようってスルーして東南アジアに進出するとしても、
 常に日本とアメリカのプレッシャーを背中に感じ続ける必要があります。
 いくらあの国でもそんなバカな真似は流石にできません。
 地政学とか色々言っても多分ありえないでしょう。そこまで詳しくはないけど。
 逆に、日本が集団的自衛権の行使を容認した時点で、
 中国は日本を無視できません。
背中を突かれる可能性が出てくるからです。
 抑止力になります。戦争は起きません。


 まとめると以下のようになります。

 ・アメリカを助けにいかなくちゃいけなくなるんじゃないか!?
  → アメリカの軍事力を考慮すればNO。日本が加わると一方的になり必要な措置とは言えない。
     そもそも緊急対応として日本の参戦はナンセンス。アメリカ本土まで航路で9日もかかる。

 ・東南アジアはどうなんだ!フィリピンとかシンガポールとかが助けを求めてきたら!?
  → 相手国が中国だった場合、集団的自衛権の行使を認めた時点で日本を素通りして
     東南アジアへの進出は、背後に敵を残しての軍事行動となり極めて危険。
     中東の国家だった場合は陸続きの欧州各国やロシアのほうが緊急措置として適当。
     日本が出る余地は無い。仮に出てくれと言われたところで、やっぱり海路なので
     日数がかかる。緊急措置とは言えず、集団的自衛権の必要要件を満たさない可能性が高い。

 ・おいおいお隣の韓国を守ってあげなきゃダメだろ!
  → 日本を仮想敵国とかホザいてる国をどうして守ってあげなきゃいけないんですか?

 ・いや待て!アメリカが他国に攻撃してることもあるだろ!一緒に戦えって言われるに決まってる!
  → (それは集団的自衛権の行使とは言わ)ないです。

 はい、日本が集団的自衛権の行使を容認したところで日本が戦争に巻き込まれる可能性はないです。


③戦争は金がかかるんだよ!!
 魚雷一本2000万円です。
 現在海自最新鋭の潜水艦、そうりゅう型には魚雷発射管が6門ついてます。
 1隻の潜水艦が魚雷を1回全門斉射しただけで、1億2000万円かかります
 そうりゅう型潜水艦は、現在7隻就役しています。
 7隻がそれぞれ戦闘行動をしたら、最低でも8億4000万円かかります

 実弾1発およそ200円です。
 1個大隊(およそ500人前後)が、小銃1つを持って戦い、1回の戦闘で100発撃つと仮定しましょう。
 1度の戦闘で1000万円かかります
 小隊支援火器となると、陸自が装備している62式7.62mm機関銃は1分間に650発が最大だそうです。
 1分間ぶっ放しただけで13万円です

 それに加えて輸送費、装備費、食費、燃料費、色んなお金がかかります。
 そんな金がかかることどこのバカがするんだよいい加減にしろ!
 ・・・わかった?

 そしてどう考えてもペイできません。
 だって植民地とか分捕ってそっから吸い上げるとか今日日できないもの。
 それとも、助けてやったんだから費用はお前が払えとか当事国に言うんですかね?


っつうわけで、日本が戦争するとか妄言もいいとこです。
それでも戦争する戦争する言ってる人らは、多分自分が実際その状況におかれたら
もう戦争したくてしたくてたまらない人達でしょう。

無知は罪ではありませんが、
無知を盾に不安を垂れ流し、無知を知って無知を正さないのは大罪です

まずは知ることから始めましょう。